ごちそうさんは「食べ物」のお話なんですが、着物も見どころが多いですね。
西門家は基本的に女性は和装なのですが、お静さんが着物道楽趣味という設定もあっていろいろな着物が楽しめるという役得もあります。
め以子さんはあれだけ身長があるので着物の仕立てもいろいろ工夫があるのだと思いますが、撮影現場ではその場で直しをしたりしながらやってたりするそうです。
私の祖父の昔の写真を見たことがありますが、外では洋装、家では和装、というスタイルが見られました。今考えてみると和装で台所仕事とか大変な話ですね。悠太郎さんは家ではくつろぎスタイルとして和服を着ていますが、和服が常のおなご衆は着物を着て着物を洗っていたわけですから、苦労が忍ばれます。
「ガスがついたから時間ができた」という言葉も女房目線で興味深いですね。炊事、洗濯、掃除、たぶんこれらは技術によって劇的に変化したのだと思います。そういうちょっとしたことを盛り込んでいるのはごちそうさんの丁寧さと言えましょう。
それにしても悠太郎さんがあっさり策略にはまりすぎているのは、ちょっと男心というものの描き方が雑ではないかと、私は気になりました。