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2013-10-22

ごちりとうさん (7)

レーションを誰が行うかも、朝ドラの雰囲気を決める重要な要素ですね。ちりとてちんでは、喜代美が大人になってから自分のことを振り返って語っている、という設定になっています。

以前「風のハルカ」では、由布院にある由布岳がナレーションという、非生物がナレーションを行うという事例が見られました。

なお、ごちそうさんでは亡くなったおばあちゃんが「ぬか床の精」に姿を変えてヒロインを見守りますが、クレジットではしっかり「ぬか床 吉行和子」と記載されています。
ちりとてちんの上沼恵美子は、落語家になった喜代美の将来という設定ですので、語り口が落語の前口上のような感じになっています。

関西製作だからかどうかは知りませんが、ごちそうさんとちりとてちんは共にナレーションがヒロインにツッコミを入れることがしばしばありますね。
ぬか床は「ええ?いいのかい?め以子」と絡んだり、上沼恵美子は「だから、それを止めいっちゅうのに!」と過去の自分のもどかしさにチャチャを入れたりします。

ごちそうさんのぬか床さんは、視聴者にというよりは、め以子に向かって話しかけることも多いですね。

ストーリーのほうはというと「偶然?必然?」というごちそうさんのオープニングの歌詞のとおり「美人は何をしても得をする」というエピソードが両作品においてオーバーラップしていますね。エーコは邪気はないのに喜代美を落ち込ませるし、大阪から来た亜貴子さんはめ以子を困惑させています。

ちりとてちんも、ごちそうさんも、大阪の方言でしゃべる人がいろいろ登場しますが、今日はとうとう草若師匠が登場しました。ごちそうさんの西門さんや亜貴子さんも関西弁でしゃべりますが、それらについては基本的にこのレビューでは文句はいいません。別にどんな大阪・関西弁であっても、今のところ池脇千鶴と尾野真千子がずば抜けていることは間違いのない事実ですので、比較してもしょうがありません。渡瀬恒彦の噺言葉が微妙であってもそこはいいのです。宮嶋麻衣さんの関西弁も可愛いからそれでいいのです。