バルセロナから電車(RENFE)に乗って、フィゲラスの町まで行くことにしました。日帰り電車旅です。パサジ・デ・グラシア駅で往復チケットを買い、急行列車(MD)に乗り込みました。
列車に乗った雰囲気として日本の鉄道で一番感じが近かったのは、近鉄電車じゃないですかね。なんとなく伊勢志摩ライナーを思い出します。
大都会のバルセロナを出発すると、車窓からの景色は郊外の、それこそブエルタ・ア・エスパーニャで自転車の隊列が走っていそうな風景に変わりました。
2時間足らずで目的地のフィゲラスの駅に到着。
変な噴水がお出迎え |
この町にやってきた理由はひとつ、サルバドール・ダリの「劇場美術館」を鑑賞にきたのでした。ガイドブックに「変わった建物なのですぐわかる」と書いてありましたが、街中の表示にもしたがってあるいていくと、15〜20分ほど歩くとたしかにすぐわかりました。
館内には受付で入場料を払って入ります。美術館までの道はおみやげ物の店も並んでいました。
劇場、というだけあって、真ん中のメインホールを取り囲むように建物が円形になっています。順路が数字で示されているので迷う心配はありません。
メインホール? |
ダリというと、へなへなした時計とかシュールな作品や騙し絵などがインパクトが強いのですが、やはり画力そのものが素晴らしいとしかいいようがありません。
沢山の連作が壁一面に並んでいて、世間一般の奇人イメージとは違った、一生かけて絵に取り組んだ人の成果、その生真面目さのようなものを感じることができました。
帰りは普通列車でのろのろ帰ります。ただ電車に乗りたかったというだけでもありましたが、バルセロナ・サンツ駅に到着すると、「帰ってきた」という感覚がありました。もうしばらくしたら本当に帰るんですけどね。でも少しだけバルセロナの町が「おかえり、おつかれさん」と迎えてくれた気がして嬉しくもありました。