機能的に言えば10mmは結構違うのだが、それよりももっと違うのは、90mmと100mmでは、圧倒的に存在感が違う。10mmは偉大ですよ。
そしてこの選択は結果大成功だったと言える。それはポジションのための機能性というよりも、むしろ見た目の話。たった10センチしか露出がない一見すると目立たないパーツなのだが、もうこれは台風の目というか、これが存在することで全体の姿が一気に自己主張を始める。色が白、というのもキイている。
これはハッキリと言える、「自転車の格というものは、ステムとシートポストで決まる」。
確かに自転車のメインであるフレームを中心に考えると、ステムはフレームとハンドルをつなぐ箇所。シートポストはフレームとサドルとつなぐ箇所、どちらも「つなぎめ・中間点」である。しかし、だからこそ重要なのだ。
こう言ってみればわかってもらえるだろうか。自転車を女性の身体にたとえてみれば、ステムとシートポストは「首筋とウェストライン」である。セクシーポイントだということがおわかりいただけるだろう。おっぱいや、おしりのほうがいいんだ、という向きは若い、まだ若い。
そして、次にエロスを感じるシートポスト探しの旅にまた出かけるのである。